声優は人気芸能ジャンルのひとつです
日本の声優業の創世期には、外国ドラマ・映画の吹き替え、アニメの声などは、主に役者さんが行っていました。
この頃、本業はあくまで俳優業でありながら、「役者だけでは食べられない」から、生活のために仕方なく声優の仕事をはじめた人が沢山いたのではないかと思われます。はじめから専業として声優を志す人は殆どいなかったのではないでしょうか。

それから数十年が経過し、声優業を取り巻く状況は大きく様変わりしました。
アニメ需要の裾野の広がり、アニメソングの人気、ゲームの隆盛などに伴い、声優は、大きな人気を獲得する芸能ジャンルとなりました。
「声」は、そのアニメ作品等の世界観を構築し登場キャラクターたちに命を吹き込むための大切な要素です。演者に興味を覚え愛着や魅力を感じる人がいるのは当然の事でしょう。
「声の仕事」を本業としながらも、テレビに出演してタレント活動を行うなど幅広い仕事を行っている人がいます。また、ドームや武道館でのコンサートを成功させる人や、うたを歌ってヒットさせる人、NHK紅白歌合戦に出演を果たす人など、絶大な人気を誇る声優さんも現れています。
声優のアイドル化・スター化
声優は、次の要因により、特に若年層のファンを中心に憧れとリスペクトの対象となっています。
- 声の魅力
- 声だけでパフォーマンスする事に対する高評価
- 本人のビジュアルやキャラクターの魅力
- ナレーション、MC、DJ、歌、役者など多彩な仕事をこなす能力
芸達者な人、チャーミングな人間性・ビジュアルを兼ね備えた人が多くいるのは事実でしょう。
作中で演じている「役」と「声優本人」を重ね合わせて好きになるファンの方も多いかと思います。
声優のアイドル化・スター化が起こっています。
「声の仕事」に魅力に感じ、実際に声優を志す青少年も増えており、声優の養成スクールに通う人も少なくありません。なかには、地方から上京してスクールで学ぶ人がいるほどです。
さらに人気規模の拡大が見込める将来性がある分野であり、芸能事務所の老舗テアトルアカデミーが、その育成に本腰を入れ始めようとするのも頷けます。
激増しています
主婦の友インフォス社が刊行している専門誌「声優グランプリ」の付録「声優名鑑」によると、2001~2020年の20年間で、なんと!掲載者が約4倍に増加しています。
(370名→1502名。約6割を女性が占めています。)
声優専業の人のみではなく、色々な芸能活動の一環として声の仕事をしている人も含んでいるのでしょうが、若手が大量に参入しているのは明らかでしょう。活動の裾野が広がっているとは言え、ある意味「供給過多」に陥っているようにも感じます。
声優として(更には芸能人として)コンスタントに活動していくためには、実力を養うのは勿論のこと、所属事務所のマネージメント&サポート能力が重要となってくるでしょう。
テアトルアカデミーに所属している声優
声優のお仕事は、「身体や声で演じる」という意味において、役者や歌手と親和性が深い分野です。
そういうこともあって、役者・歌手から声優業に活動の主軸を移す人も少なくないようです。
テアトルの所属タレントにおいても、たとえば、花村怜美さんや稲村優奈さんは、女優として芸能活動をスタートさせた後、声優へシフトしていきました。両名とも2003年より声優の仕事をはじめていますので、中堅からベテランの部類に入ると言えます。
花村さんや稲村さんのように声優を専門としている人が在籍しており、その他のタレントさんにおいても、「声の仕事」をこなしている人が多数いる事から、声優に関するノウハウ、コネクションは蓄積されていると考えられるでしょう。
子役出身者の成功
これまでもテアトルでは、子供タレントがアニメ声優の仕事を行い好評を得てきました。
2018年には、鈴木福くんや谷花音さんと同級生の人気子役・小林星蘭さんが、テレビ&劇場アニメ作品「若おかみは小学生!」で主役の関織子を好演し話題になりました。
この作品の制作当初、「主役は演技に優れた大人の声優がやるべき」という議論もあったそうですが、結果は14歳の小林さんをキャスティングして大正解だったようです。
このエピソードは、テアトルがクオリティの高い育成を行っているひとつの証しになるかもしれませんね。
(小林星蘭さんについては、声優専業ではなく女優との兼業だと思われます。)